各州ノミニー制度PNPは永住権に有益
広大な大自然、都市の躍動。多文化社会としても知られるカナダ。新たな移民を受け入れる多岐にわたるプログラムの中から、今日は経済移民(Economic Class)の各州ノミニー制度PNPに注目してみます。
カナダでの新たな生活を実現するために、PNPは有益な選択肢です。
PNPとは?
PNPは、各州・準州が独自に設定する基準に基づき、永住申請ができるよう連邦政府へ推薦する(PNP-Provincial Nominee Program)制度です。PNPにより、各地域の経済的なニーズや要求に合わせた柔軟な移民の受け入れが可能になっています。近年は複数の申請ストリームを設定することもあり、申請基準や選抜基準の多様化・複雑化が顕著です。
なぜPNPは重要?
経済移民には、特定の地域や職業を対象とした連邦政府・移民局(IRCC)主導のプログラムもあります。IRCCに直接永住権を申請できるプログラムのメインはExpress Entry。Express Entryは候補者の登録プロフィール情報に基づき点数で順位付けがされ、ランキング上位者が永住権申請できるプログラムです。
コロナ禍の規制が終了して以降、Express Entryに必要なポイントが大幅に上がり、プログラムの最低要件を満たすだけでは招待されることが難しくなりました。現在は言語・職務経験年数や学歴で高得点を取得した人に限られる、難関プログラムとなっています。
しかし、PNPであれば永住権申請の可能性は高まります。各地域によって様々なカテゴリーや要件が存在するので、さまざまな選択肢から自らに合った道を選ぶことができるのです。
PNPの概要
PNPの基礎となる要件は2つ。
- その州に長期にわたって居住する意思がある
- 本人およびその家族が経済的に自立できる
各州様々なストリームを設けていますが、タイプは大きく以下の4つに分けられます。
- 州内の雇用主からジョブオファーがある+過去にその職種で就労経験がある
- 1. に該当する人の中で、州設定のポイントシステムでポイント上位者を選抜
- Express Entryに登録してある人の中から州のニーズに合致する人に州から招待を送る
- 州内で事業を開始する投資移民(Business Nominee Program)
PNP利用時の注意点
どのような職種に需要があるのかリサーチが必要です。ほとんどの場合で雇用(ジョブオファー)は必須。他州の居住・就労経験があると不利になるケースなど、州や地域により特定の要件や制限が設けられている場合もあります。また、PNPの要件やポイントは変動することがあるので、常に最新の情報を知ることも大切です。申請前の十分なリサーチや専門家との相談をおすすめします。